代表
Google ChromeのMCPを触ってみて、自社にどう活かせるかの考察
2025/09/26
こんにちは!
QuestBoard代表の濱田です。
今回はGoogleChromeがMCP対応したとのことで触ってみて、自社にどう活かせるかを考察してみたので記事にまとめたいと思います。
さて、システム開発を行っている会社にとって、Model Context Protocol(MCP)は、AIと外部システムを連携させ、開発プロセスを一変させる可能性を秘めた重要な技術で話題になってますが、日本ではまだまだ浸透してないなと感じています。
当社では、すでに多くのサービスのMCPを利用していますが、今回はGoogleChromeがMCP対応になったとのことで、自社が行っている業務にどう活用できるか色々試してみました!
※MCPを聞いたことない人へ、説明するとMCPは、
大規模言語モデル(LLM)が外部のデータソースやツールと連携するための共通のオープンスタンダードです。
これにより、AIが静的な知識を超え、リアルタイムの情報や外部の機能を利用して、より賢く、実用的に動作するAIエージェント×AIエージェントで、「スマートエージェント」へと進化します。
1. Google ChromeのMCPでは何が出来るのか
Google ChromeがMCPをサポートすることで、Webブラウザの操作自体をAIが担うことが可能になります。
これは、システム開発会社にとって、テスト、データ収集、運用などの分野で大きなメリットをもたらします。
触ってみたら分かると思いますが、
以前OpenAIから提供されていたChatGPTのオペレーターに近いかもしれません!
何が出来るのか?
私が説明するよりもプロジェクトの概要を見たほうが早いかもしれませんが、
簡単にいうとWebブラウザを能動的に見て作業してくれるAIエージェントです。
プロジェクトの概要と詳細
https://github.com/hangwin/mcp-chrome?tab=readme-ov-file
TOOLS API - Complete tool API documentation
https://github.com/hangwin/mcp-chrome/blob/master/docs/TOOLS.md
基本的にブラウザ上で出来ることは下記なので、
当社サービスのシナリオテストとかテスターがやってる業務をやらせてみることにしました。
機能カテゴリ | ツール名 (メソッド名) | 実行できる動作 |
クリック | chrome_click_element / click | CSSセレクターなどで指定した要素をクリックします。 |
入力 | chrome_fill_or_select / Type Text | フォームフィールドにテキストを入力したり、ドロップダウンから選択したりします。 |
キーボード | chrome_keyboard / Press Key | キーボードのキー操作やショートカットをシミュレートします。 |
ナビゲーション | chrome_navigate / Maps | 指定したURLへ移動します。 |
履歴操作 | chrome_go_back_or_forward | ブラウザの「戻る」/「進む」操作を実行します。 |
マウス操作 | Hover / Drag & Drop | 要素へのホバー(マウスオーバー)や、ドラッグ&ドロップ操作を実行します。 |
制御 | Wait | 指定した時間(秒)だけ待機します。 |
2. シナリオテストをやらせてみた
当社ではテスターにシナリオテストをやってもらってますが、
その作業項目を参照して該当URLにアクセスし、ログインしてシナリオテストを実行するまでプロンプトを出してみました。
結果、私の指示が悪かったのかもしれませんが、動作はするが、まだ人がテストしないと商用サービスは難しいなという感覚です。
逆に人がやると体感になるWebページのスピードテストなどには使えるなという評価になりました。
3. Figma MCPも活用してデザインと実装の差異確認に使ってみた
これはかなりいい感じでした。
ただ0→1で作ったものに対してはデザインとシステムも差異がない状態なので、期待通りでしたが、
リリース後にアップデートをし続けてるものだと、デザインが古いままでシステム側が最新といったケースが多々あるのでこのケースでは使えないなと。
逆にChromeMCPでWeb公開のデザインをFigmaMCPでFigmaのデザインファイルを最新にしてもらうというのも思いつきましたが、こちらは怖くて試せてないです。
既存の案件に影響のないものでこちらは今後、試してみたいと思います。
4. さいごに
まだまだ試したいことは沢山ありますが、さらに業務での活用法などを社内に溜まってきたら記事を書きたいと思います。